アンチ悲観論
2009年1月5日
最近のマスコミはどうも悲観論が横行し過ぎている。「自動車産業の崩壊」などと物騒な表現まで飛び交う。経済は心理である。メディアがさらに経済の悪化に拍車をかけている面も否めない。敢えて明るい面にもっと光を当てて欲しいものだ。
日本のグローバル企業の競争力は欧米と比べれば相対的に有利だ。90年代に苦しんだ、雇用、設備、負債の3つの過剰も解消されて、筋肉質の体質に変わっている。単位生産当たりのエネルギー消費も世界の中で格段に優れており、エネルギー価格への対応能力は強い。キャッシュフローのレベルも高い。資金調達も直接金融が難しくなったと言っても、欧米企業に比べれば調達コストは低い。しかも円高で海外M&Aの好機だ。これで攻めに出なければ、いつ攻めるのだろうか。横行する悲観論に左右されて委縮している企業が多すぎる。
相当の内部留保もある。昨年までの5年間で、売上総利益は10兆円増加しているが、人件費は2兆円減少している。賃金、雇用を通じて家計に還元されれば経済の姿も違ってこよう。設備の年齢も上がっていることを考えれば、更新の投資ももっとあってもよい。設備投資を控える動き一色である現状は過剰反応ではないだろう。
*出所の記載がないものは新聞のコラムとして寄稿したもの
